ITとベンチャーキャピタル

要 約
ベンチャーキャピタルはIT革新において重要な役割を果たしています。数十年にわたり、ベンチャーキャピタルは米国のIT企業を育ててきました。その結果として多くの雇用を創出し、経済成長、国際力の改善に寄与してきました。ベンチャーキャピタルに育てられた代表的なIT企業にはアップルコンピューター、シスコシステム、ジェネテック、インテル、マイクロソフト、ネットスケープ、サンマイクロシステム社などがあります。

最初に、ベンチャーキャピタルの役割について考えます。

第2に、ベンチャーキャピタル資金の伸びを調べ、年金資金が大きな役割を果たしていることを理解します。

第3に、ベンチャーキャピタル資金とその配分が一定地域に集中していることを理解します。

第4に、ベンチャーキャピタルの一定産業への集中について学びます。たとえば、1990年代の後半においてインターネット関連企業へのベンチャーキャピタルは急増しました。


最後に, なぜベンチャーキャピタルがある一定地域、産業へ集中するのかを考えてみます。


ベンチャーキャピタルの成功には技術、知識、資本、ヒューマンキャピタルの集中が欠かせません。米国は長い年月を経て産学協同を通して知識、技術の集積化を行ってきました。このことはIT革新において米国が他の国にくらべかなりの優位を持つことを意味します。すなわち、技術そのものは早急に他国にスピルオーバーするものの、他の国がIT革新において米国に追いつくにはかなりの時間がかかると思われます。